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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説「遺言」残された気配 9話

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僕は 手に入れた 父さんの遺品から 何か分かるかもしれない......そう思い

電池がなくて 動かないのか それとも壊れてるのか まずは 腕時計を 知り合いの時計屋に 見てもらうことに......
知り合いが言うには 少し特殊な作りになっていたらしく
数日 預からせてくれと 頼まれたので とりあえず預けて

カメラの現像を 頼みにカメラ屋へ向かった。
現像も一週間かかると言われ
陽子さんの手紙の封筒に 書かれてある住所を探した......

タクシーの運転手は 雑居ビルの建ち並ぶ 車体の入れない 細い路地を指差し この先だと 降ろされた......

そこは 昼間なのに 日の光が入らない 薄暗い路地で 外国だったら 危険地域に値するような そんな香りがして......父さんは こんな所に 本当にいたのか 半信半疑で......路地を歩いた。

細い路地は とてもキレイだとは 言いがたく 薄気味悪く 残飯の匂いが鼻につき 仕事場があるようにも 思えなかった。

長い路地を歩き 一ヶ所だけ 気になる場所が 目につく
どうしてなのか 説明できない ただ......この場所じゃないかと感じ
入口の ドアを開けようとひねったが 鍵がかかっていて 開かなかった......
ふと、最初に 手に入れた鍵を リュックのポケットから 取り出し 鍵穴に入れ回してみた。
ガチャ
やっぱり 開いた......

中は暗く何も見えない。僕は 手探りで壁面を手で 探りながら 電気のスイッチを探し 電気がまだ 通っているなら つくはずだと思い
ようやく 手のひらの感触で スイッチを見つけ つけてみた。

ピカピカっと点滅後 電気つく......
明かりに 照らされた その空間は コンクリートの 壁に囲まれ 机が一脚その上に パソコンが 置かれ

窓はなく 机の横下に 直に置かれた ファイルの山が 父さんが ここで何かを調べていた事を 物語っていた......

そのすぐ離れた所に ソファーがあった。ソファーの上には 薄手の毛布が置かれ 父さんが ここで仮眠してたんだと思わせた......
その時
ガチャ
ドアの開く音が......