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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説 「遺言」経路31話

床に叩きつけた ボイスレコーダーは カバー部分が外れ 勢いよく床を跳ね上がり
僕は そのボイスレコーダーの 本体部分を拾い上げ カバーの外れた本体部分の中をのぞいてみた......
その瞬間 込み上げる希望に また胸から喉にグッと押し上げてくる 感情の波に 声を震わせ
「フェ......フェイクだった......んだ...陽子さん...フェイクだったんだよ!
この......ボイスレコーダーは......
ハハ......父さんに やられたよ......」
僕の言っている意味が 陽子さんは 理解できないような顔で 持っていた ボイスレコーダーを 僕の手から 奪うと
今度は 陽子さんが 歓喜で声を震わせ
「ほ......本当だ......よっよかったね..」

僕たちが 見つけたのは 小型の発信器だった。
これで 父さんが その日に辿った 経路が分かるはず......

この後 矢上さんに 連絡し 三人で
父さんの辿った経路を解析した。

この時の僕たちは この後 知る真実がどんなものなのかも 知らずに一歩近づいたと 喜んでいた......。