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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説「突然」33話

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何ヵ月が過ぎた頃
何も見つけられず 焦りと不安だけが 僕らに 重くのし掛かり 精神的にも 参っていた......そんな時だった......

前触れもなく
それは突然......ラジオから
ジィジジジー ジィジジジー ジー

外は うっすらと 日が差し昇る 明け方で ホーホケキョとウグイスの鳴く声が小さく 聞こえていた。

僕は 寝ぼけながらも
枕元のラジオに 無意識に手を 伸ばした。
そして、ラジオから聴こえる声に 思わず 飛び起き ラジオを握る 両手に力が入るのを感じながら 一言一言を もらさないように 聞き耳を立てた。

ジー ジィジジジー
(......この...ラジオを 聴いてるのは......あってジー ジー い ............)

体の震えが止まらなく ラジオから 流れた メッセージに 僕は 声を殺して泣いた......
隣に眠る サクラを 起こしたくなくて...
漏れそうになる 声を......殺した......

未來の人へ......ごめんなさい......いつかこの連鎖が 立ちきれたら......

この時 僕の頭の中に 二つの選択が過り......自分の恐ろしさに 吐き気を覚えた......