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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説 「消えた記憶」7話

「スミマセンが 少しの間で いいので サクラさんと 二人にしてもらえないでしょうか?」
僕は 頭を下げ 頼んだ。
少し不安そうな顔の 母親だったけど 二人にする事を 許してもらえた......

部屋を出る 母親を確認し 僕は サクラさんの手に触れ......
少し話をしてみた......
「サクラさん......聞こえていたら......うれしいな......すみません......僕には 君の記憶がなくて まだ......確信できないけど......君は......ラジオの君なの?僕も あなたと一緒で ラジオから 聞こえた 誰かの声を 探してて......君のメモを見た時に......驚いて......涙が出た...
君が ラジオの君じゃないかなって......
もし......叶うなら......また、会いに来てもいいですか.........」

眠る君に 届くか分からないけど 僕は......
君が目覚める事を願った......


そして、母親にもお願いして お屋敷を後に...
この時、僕も母親も 君の指先が微かに 動いた事を知らずにいた......


その後、時間があれば お屋敷へ足を運び
眠る サクラと たわいもない会話をし 時が過ぎた......

僕も 何故 記憶がないのか......サクラにたどり着ける糸を探し続けた。

そんなある日
店の同僚の杉田さんが
「ねぇ、板谷くん 先月お店に来店された あなたに 用があって見えた お客様だけど
あの後 モヤモヤして気になって
思い出したのよ!
あの時、ほら 母親は 外でまってたけど 娘さんが あなたの顔を見て なんか 言いたげにしてて あなた その子に
どうかされましたかって 聞いたら 突然泣き出して.....あなたも私も 困っちゃって
落ちつくまで 休憩室に連れていったでしょ!
あなたがずっと 側で泣き止むまで 待ってて
その時 その子が ラジオが壊れちゃって 聞こえなくなちゃったて
それで あなたが自分の店で聴いてる ラジオを あげちゃったじゃない...覚えてる?」

一瞬で 消えた記憶が......頭の中を 駆け巡り
記憶が繋がった...