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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説 37話「未来」

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神は表情を変える事なく
「......時を与え過ぎたようだな......
セドよ!人間の感情とやらで左右され何が生まれるのか......ならばゼロにした方がよいのではないか?」

セドは 神のお言葉に 心がないとは こう言う事だと 哀れみさえ覚えた...そして
「あなた様には......到底 理解しがたい事でしょう......感情が生まれるからこそ人は人と 生きていけるのです。」
ずっと沈黙していたマリアも 神に問う
「神様 私はこの地球の マリアと申します。神様に失礼な問いを どうかお許しください。」
そう言い 深々と頭を下げました。
神は マリアの言葉に 耳を傾け
「申してみよ!」
と、言ってくださいました。
マリアは ゆっくりと
「何故、この地球の消滅を お望みなのですか?何故、私を天界へ お呼びになるのですか?私は......神様をお慕い申しておりました......が......神様の決断の意図が 分かりません」

神は 何故か笑い
「我が創作した地球を 消滅させるのに理由が必要なのか......マリアよ!
どの道 人間たちで壊していく 我の創作した地球を 残す意味とやらが見当たらないが......マリア...そなたを このまま消すのはおしい......そなたは 天界へくるがいい」
セドは 立ち上がると
「あなた様は マリアの意思を お考えになれませんか?」
その瞬間 セドの体は宙を舞い 大地に叩きつけられた。
「口が過ぎるぞセド!」
神が一喝すると マリアはセドの前に立ち塞がり 神に
「お止めください!神様......人はそれでも生きたいと足掻きながら 前に進み生きています。この地球を 自分たちが壊してしまわないように 試行錯誤しながらも 前に進み未来を見て生きています。どうか 哀れに思って 見て頂けないでしょうか......」

マリアは 必死に頭を下げ 神にお願いしました。

「そなたは......何故セドを庇うのだ......ならばマリアよ!我はそなたに 天罰を与えよう!この天罰を そなたの力で くぐり抜け 我にそなたの強い意思とやらを見せてみよ!そなたが 思う人間とやらの 悪しき心が そなたを苦しめるであろう......それでも そなたが まだ この地球を守るのであれば 時をやろう。
しかし、そうでなければ そなたは我のもの!我と天界へいくのだ!」

そう告げると 神は 手をかざし セドの記憶を消し セドを封印してしまいました。そして、頑丈な扉で塞がれたセドは そのまま 宙を浮き 山の奥深く飛ばされ消えてしまいました。
そして、
「マリアよ!セドの封印をそなた自らの力で 解いてみよ!」
と、言って 一瞬の光と共に
神の姿も消えてしまいました。

100年前の記憶が戻り
セドの前に再び神が舞い降りた。