セドが愛したのは壊れなかった人間
少女は、マリアの事を 語る... 「私が式神として この世界に誕生した日...............」 (回想) 100年前 長い黒髪を簪(かんざし)で束ね桜色の着物を着た 色白のとてもキレイな女性がいました.....その女性の名は マリア その日 マリアは 閉ざされた扉の前で…
(神の被造物ならば 何故私は 神の意思に背き 下界の人間を......それに 天使だった時の記憶もなく この状況で 闘えるのか) 疑問に思いながらも セドは 頭の中を整理する。 (マリアの存在が 記憶の中に残っている 私がマリアを......愛してる...そして、マリ…
少女の口から真実が語られる 「そうね......何故あなたが マリアの存在 名前を覚えていたか...... それは あなたがマリアを......心から 愛してたから そして 、マリアも...... 決して叶わぬ恋と知りながらも...... 二人は... そして 神の怒りを受けた......…
振り返る少女は どこかマリアに似ていた...... (何故......私の名を......?) セドの戸惑いをよそに 少女は 水晶玉をセドにかざすと 「...セド......ちょっと着いてきて」 意味深な 言い方をする少女に 興味深くセドは素直に従う 何故なら ただの人間なら そ…
あれから マリアの過去に 出会った 人間をたどりながら セドは 不思議に思う マリアの父や母は 確かに存在していたが 他に見た記憶の人間は 存在しなかった...... (何故 存在しないのか......マリアが見せた記憶は 偽りなのか 嫌......マリアの父と母は.....…
もう一人 マリアの過去で 重要な人物に会いに...... 着いたのは、二階建ての 古いアパートの異臭が漂う一室に 70過ぎの老人が 一人暮らしてた。 この老人は マリアの父 マリアがまだ 幼い頃 母はマリアを置いて 家を出た......父の元 残されたマリアは 父が…
黒のオーラを纏い 怒りに任せ セドの向かった先は 介護施設...... セドは 悪魔だから 行きたいところは すぐにでも行ける マリアのように 特別な力を 持ってない限り 人間なんて意図も簡単に 探しだせる この時ばかりは 悪魔の能力に 感謝したセドだった....…
「再開」一話 数年後 その日の 始まり...... 扉に刻まれた文字は 「封印されし者 扉の崩壊と共に 悪しき 人間を導く 使者となれ」 それは 約束の日が 来た事を告げる 扉の崩壊だった。 「......」 (約束の時がきた...... この扉の向こう側に 出る日がくると…