crossorigin="anonymous">/script>

小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説「遺言」矢上真一 22話

矢上真一は あの記事を書いてから 暫くして 会社を退社したらしく 今は、何処に住んでいるのか 何をしているのか 同僚たちは 誰も知らなかった......
僕と陽子さんは まだ記者時代に 住んでいた 住所を教えてもらい ひとまづそこへ向かい そこで 手がかりを探す事に......

同僚が言っていた... 記事が載ってから 矢上に何度か 面会に訪れた男性がいて それから半年後 会社を辞めたと...

「 あの時の記事で あの子供の母親が自殺し 父親は病んで そうとう 矢上自信も まいってたけど......矢上に面会に来てた男性が 訪れるようになってから 矢上も少しずつ 変わり始めたって言うか......正義感ってヤツが 芽生えた感じだったな......」

僕は この話を聞いた時 父さんの顔が 浮かんだ......父さんは 矢上真一に 会ったんじゃないか そう思ってならなかった......

タクシーで 向かう車内で 陽子さんが 僕に 呟いた。
「きっと 柏木さんが 会いにきたんだね......だから 矢上真一は 変われとんだよ」
そんな事を言ってくれて 僕の......心になんだか 温かい風が流れ 今になって 陽子さんの 言葉が今じゃ 僕の癒しになっていた......

それと 矢上真一の 同僚が言っていた 亡くなった 子供の父親が病んでいた事が 少し頭から離れず 生きているのか......どうなのか そこが ひっかかってしまって 頭の中が モヤモヤしたまま
矢上真一の住んでいた アパートの前で タクシーは 停車した。