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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説「迷い」5話

僕は 職場の店長に無理を言って 明日休みをもらい
メモ書きに書いてある 住所を頼りに その子に会いに行く事にした......

次の日
僕は とある駅で 電車を降りた......
駅を出ると階段を降りて すぐ横に 陶器でできた デカイ湯飲みなのかそんなのがケースに入れられ飾られていた。
その目の前に タクシー乗り場があったので 僕はタクシーに乗りメモ書きの住所へ言ってくれと頼んだ。

向かうタクシーの 窓から見える景色は 都会ではなく田舎の街並みだった。
この街は 陶器で有名なのか 建物の屋上に陶器でできた 大きな壺がのっかてた。
思わず
「スゴい!」
と、言葉にでてしまい タクシーの運転手さんは
「ハハハ...初めて見る人は 皆お客さんと 同じ反応ですよ。ここは 美濃焼で有名だから
陶器でできた 置物が その辺に飾られてますから」
「へぇー、そうなんですね」
感心してしまった。

それから 暫く真っ直ぐ タクシーを走らせ......たどり着いた場所は......

田舎だからとか 関係なく 高さ3mくらいは ありそうな塀に囲まれた 大きな お屋敷だった。
タクシーの運転手さんも
「ここは この街一番の 豪邸なんですよ。
お客さんの知り合いですか?」
僕は、アタフタしながら
「いやいや、違います。」
この 大きさに 圧倒され タクシーから 地上に降りるのに 足が拒んだ......
タクシーの運転手さんも 僕がなかなか降りないので いい加減 口調も荒くなり
「お客さん!降りるの?降りないの?早くしてくれないかな」
と、言われ 僕は 慌てて
「おっ降ります!」
お金を支払い やむなくタクシーを 降りた。

走り去る タクシーを 目で追いながら 深いため息が出る......
「はぁ~~~~」

僕は タクシーを降りてから 30分くらいは 門の前を 行ったり来たりしながら 迷い ほぼ不審者と間違えられても おかしくはない状態だった。

勇気を出して インターホンの前に......
すると......勝手に門が開いた。
そして、何処からか
「どうぞ、中へお入りください。」
そんな声が聞こえ 僕は キョロキョロと辺りを見回したけど 誰もいなく......

不安で嘔吐しそうなのを こらえ門をくぐった。
門の中へ入ると 目に飛び込んできたのは 何坪あるのか 分からない程の 広い庭なのか 庭園なのか
場違いにも程がある......初めて見る庭 初めて見る お屋敷に 喉がカラカラで 火でも出そうなくらいだった......