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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説 24話 「奇跡」

幼いマリアが 心から願った 怒りの言葉が 村の人たちの 心に響く瞬間を
セドとネリネが 初めて見る事ができた日でした......
それは......激しい雨に 打たれながらも
必死に 待つマリアの前に 一人 二人......と 次々に 家から出てくる 村の人たち

そして......マリアの前に立つと
「......この村が 土石流にのみ込まれるのは 本当なのか?わしらの 家がなくなるのか?もし ここに居たら わしら全員死ぬのか......」
マリアの顔は 雨が流れてるのか 涙が流れてるのか......悲しい顔で
「...はい」
精一杯だした か細い声......
村の人たちも 眉が下がり 悲しみの表情を浮かべていた......
「でもね......死んだら 終わりだから......生きてさえいれば 何だってできるよ!」
マリアの言葉で 悲しみから救われ 希望へ......変わる瞬間でした。

村の 一人が マリアを抱え上げると 肩に抱き抱え
「皆の衆 高台目指して 掛け上がんるんじゃー!」
一斉に
「おー!!」
声援が上がり 村の人たちは 幼い子供を抱き上げ お年寄りを おんぶし それぞれに 助け合いながら 高台を目指した。

セドもネリネも 村の人たちの後に続き高台へ......行くのを止め その場に...

高台に 村の人たちが 登りきる
その時

聞いたことのない音が 上流から どんどん 迫ってきました。
それは 大きな岩と岩が ぶつかり合い
木々が倒されてゆく 破壊の音

そして、それは 目に見える形で現れた。

何十本という木々が 泥水に絡み合い
大きな岩を のみ込みながら 巨大化した土石流が......

マリアの叫び声は セドやネリネに届かず
セドは 宙を舞い上がり 呪文を唱え
ネリネは マリアに貰った水晶をかざし
村の人たちの家全体に 光の結界を張り幕を作り上げた
それは とても激しく とても神秘的な光景で
村の人たちの 言葉を失わせた......

この日を 最後にセドとネリネは この時代を後にしました。

セドとネリネが いなくなった後
村の人たちの家は 無事救われていました。