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小石川弥生のブログ小説

ブログで小説 絵本、イラストを書いています。

ブログ小説 23話 「感情」

森で暮らす事になった マリア......
この事実は 変える事ができない 宿命なのか セドやネリネは マリアの 過去も未来も知っている事が どうしようもなく 恨めしく......辛かった。

ネリネは このまま マリアの側を 離れる事ができず もう暫く この時代で
マリアの未来を 変える......いや...
マリアだけが 望む未来じゃなく これからの人たちが 自分たちの力で変えていく未来だと マリアに 伝える方法があるはずだと......

だから 毎日毎日 ネリネは マリアの側で 一緒に悩み 支えあって どんな事も言葉にして 伝えました。
セドも それを また少し離れ 見守り 時には助け 程よい距離を 保っていました。

そんな ある日
一日中強い雨が降りしきり 地盤も緩み
村の人たちは 不安な状況を 過ごしていました。
マリアは 生まれた時から 不思議な力がある子で 村の人たちは そんなマリアに 怯え迫害していました......
そのマリアが 突然走り出し 森を抜け
村の人たちの住む 集落へ 向かったのです。
セドも ネリネも 激しい雨に 打たれながら マリアの後を 追いかけ 集落へ

そこで 見た光景は 一件一件 ドアを叩き
「皆!ここにいたら 危険です!直ぐ高台に逃げてください!」
と、訴えている姿でした。
村の人たちは マリアの言葉など 信じるはずが......
その時 マリアは ずぶ濡れの ぐしゃぐしゃになった 全身を怒りで 震わせながら 全身全霊で 大声を張り上げ 村の人たちに 怒鳴りました。

「いい加減にしろ!お前ら死にたいのか!あたしの言う事 耳の穴かっぽじて聞け!今から 一時間後 この村は 土石流に 巻き込まれて 押し潰せれてしまう
そして お前らは 全員生き埋めになって死ぬ!それでいいなら そのまま ここで死ね!それが嫌だったら あたしに
着いてこい!10分待つ!それまでに出てこい!」

この時 初めて マリアは 村の人たちに感情を出した 最初で最後の日だった。